ベネッセコーポレーション、生成AIを活用した個別最適化学習システムを開発 2026年春から提供開始

ベネッセコーポレーション、生成AIを活用した個別最適化学習システムを開発 2026年春から提供開始

株式会社ベネッセコーポレーションは5日、生成AI技術を活用した個別最適化学習システム「Benesse AI Learning Partner」を開発し、2026年春から学校や学習塾向けに提供を開始すると発表した。このシステムは、生徒一人ひとりの学習履歴や理解度を詳細に分析し、最適な学習コンテンツと学習計画を自動生成する。

同システムの最大の特徴は、大規模言語モデル(LLM)を基盤とした対話型学習支援機能だ。生徒が問題を解く過程で疑問を感じた際、AIチューターに自然な言葉で質問することができ、即座に分かりやすい説明を受けられる。さらに、生徒の回答パターンや誤答の傾向から苦手分野を自動的に特定し、その分野を重点的に強化する演習問題を提供する仕組みも実装されている。

ベネッセが実施した先行モニターテストでは、従来の学習方法と比較して、学習効率が平均35%向上し、テストスコアも20%上昇したという結果が得られた。特に数学や英語などの科目で顕著な効果が確認されており、生徒からは「自分のペースで学べる」「分からない部分をすぐに解決できる」などの声が寄せられている。

同社の小林仁社長は記者会見で、「生成AIの進化により、これまで実現できなかった真の個別最適化学習が可能になった。このシステムにより、すべての子どもたちが自分に最適な方法で学び、能力を最大限に伸ばせる環境を提供していきたい」と述べた。

システムの料金体系については、学校向けには生徒1人あたり月額500円、学習塾向けには月額800円で提供する予定。また、家庭向けの個人利用プランも月額1,200円で用意される。ベネッセは、2027年度末までに100万人の利用者獲得を目指している。

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